グラインドコアの大御所中の大御所、ナパーム・デスの中心人物シェーン・エンバリー(Ba)が『METAL HAMMER』に書いたBABYMETALに関する記事の翻訳。これ、BIG4やCARCASSとの記念写真と同等レベルの衝撃だ。 http://t.co/T5KryY1nyT
— 『ヘドバン』編集部 (@savage_headbang) 2014, 9月 18
THE KIDS ARE ALLRIGHT (Metal Hammer記事日本語訳)
ナパーム・デス
ナパーム・デス(Napalm Death)は、イギリス出身のグラインドコアバンド。構成員が脱退加入を繰り返し、結成時の面子は不在となりながらも脈々と活動は続けられており、在籍していた人物はカテドラル、カーカスといった音楽隊を結成し名声を得た。グラインド・コアの始祖的存在。
Napalm DeathのベーシストShane EmburyがMetal Hammerに寄稿した記事の意訳です。
BABYMETALを見つけたのは、いつも新しいバンドを探す時と同じ方法だった – フェスで人々が話している事や、ウェブサイトのニュースフィードから見つけたり、妻が日本人だから現地から口コミが伝わってきたりもする。俺はあらゆる音楽が好きだから、異なるタイプの物を聴く事にも否定的ではなく、
BABYMETALを初めて聴いた時には興味深いコンビネーションだと感じた。
バイオハザードやファイナルファンタジーといったゲームの音楽を鑑みれば、メタルと日本の「ポップアイドル」を誰かが組み合わようと考えた事には正直に言って驚きはなかった。それは日本文化を非常に象徴的に表している事だ。もう何度も日本をツアーでまわっているが、
BABYMETALは東京・渋谷のストリートを歩いている際にスピーカーから爆音で鳴り響いていたバンドを思い起こさせる。
既にグラインドコアを聴いている若いキッズの事を俺は知っている。8歳や9歳の子を連れて俺たちのライブに来る人々もいる。そしてBABYMETALは俺たちがやっている事より、明らかにずっと受け入れられやすい。これが悪い事だとは思えない。いま8ヶ月になる女の子が我が家にいるが、彼女がBABYMETALや同じようなバンドを聴きながら踊りはじめたとしても俺は一向に構わない。
Slipknotはヘヴィーなギターを大量の客へともたらした。SlipknotファンとNapalm Deathファンは重なる事もあれば、全く異なっている事もあるが、いずれにせよ彼らは(訳注: Slipknotを聴く事で)ヘヴィーなギターやドラムに慣れ親しみ、その事が後に他のバンドを探し当てる事への助けになっている。
同様にきっとBABYMETALは若いキッズにとって垣根を越える存在になり、ヘヴィーなサウンドへと慣れ親しませるだろう。
いくらかの人々はBABYMETALがメタルに分類される事に腹を立てている。なぜだ?なぜ不快に思うんだ?メタルとは巨大なジャンルだ。クロスオーバー(訳注: 垣根を越える / 交差する / 乗り換える等の意味有)するあらゆる種類のバンドがいる。Evanescenceのようなバンドもいれば、フォークメタル勢もいる。馬鹿げてるって思う人もいくらかいるだろうが、俺は否定的ではない。好きにはならないかもしれないが、ヘヴィーなギターが異なる様式で使われている事を興味深く捉えている。
あまりにも多くのクロスオーバーするバンドがいる為、俺たちはメタルの中でどの立ち位置にいるのかと疑問を抱く事も時にある。自分自身に問いかける。「10年後はどうなっているんだろう?」とんでもない事になっているだろう。
だから俺にとってBABYMETALとは非常に励みとなる存在だ。
結局のところ、20年前にクロスオーバーしたバンド達が整えた道を辿り、今のバンドたちは「OK これとこれを組み合わせてみよう!」と言っているわけだ。そうしていくべきだろう?それのどこに問題がある?常にMANOWARみたいにありたいっていうのかい?いやMANOWARの事もある程度好きだが、俺は新しい音楽も見つけ出したいんだ!
メタルではないって言っても構わない – ただしそれは戯言だ。俺が聴いてきた「真のメタル」とされる物でBABYMETALより酷い物もある。フェスに行った際「うーん。ありがちだな。」と俺が感じる物に反して、BABYMETALは独特だ。
1987年にArena(訳注: 英BBCのドキュメンタリー番組)のヘヴィーメタル特集で、Napalm Deathが古き良きアクセルより放送時間が長かった事に、Guns N’ Rosesのファンが怒っていた時の事を思い出させるよ。
俺たちは進歩的に何か新しくて興味深い事をやっていたわけだ – それを気に入るかどうかとはまた別の問題だ。
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